SECTION 12

Looker Studio
データ可視化

数字を語らせる — ダッシュボードで意思決定を加速

LCREATOR.Inc Google AI 研修プログラム

SECTION 12

データ可視化の本質

CONCEPT

データは「見られる」ことで生命を持つ。数万行のスプレッドシートは、可視化されて初めて意思決定の武器になる。

3h
従来のレポート作成時間/週
0秒
Looker Studio自動更新
  • リアルタイム性 — シートが更新されればグラフも即座に変わる
  • 一貫した指標 — 誰もが同じ北極星指標(NSM)を共有できる
  • インタラクティブ — 日付や地域でフィルタリングして自由に深掘り
  • 配布の容易性 — Web共有またはPDFで自動送信
ROI
毎週3時間かけていた報告レポートが、自動更新で「0秒」に短縮されます。

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Looker Studioとは

OVERVIEW

Google公式の無料BIツール

Looker Studio(旧Google Data Studio)は、Googleが提供するビジネスインテリジェンスツールです。複数のデータソースをリアルタイムに接続し、美しいダッシュボードを無料で作成できます。

$0

完全無料

Googleアカウントがあれば誰でも利用可能。有料BIツールと同等の機能を提供。

API

800以上のコネクタ

Google製品はもちろん、サードパーティ製コネクタで多様なデータと接続。

https://lookerstudio.google.com
Looker Studio ダッシュボード画面

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画面構成の理解

INTERFACE

Looker Studioの3つの構成要素

レポート

ダッシュボードの「キャンバス」。チャートやテキストを自由に配置する画面です。複数ページで構成可能。

データソース

コネクタ経由で接続された外部データ。フィールド(列)の型や名前をここで管理します。

コンポーネント

チャート・フィルタ・テキスト・画像など、レポート上に配置する部品です。

lookerstudio.google.com/reporting/edit
時系列グラフのサンプル表示

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データ接続(コネクタ)

CONNECT

Google Sheets

最も標準的な接続先。AI/GASで加工済みシートを「参照」するだけで即反映。行の追加もリアルタイム。

Google Analytics / Ads

標準コネクタで1クリック接続。広告成果とWebサイトのトラフィックを統合的に可視化。

BigQuery / SQL

大規模データの分析に最適。数億行のデータもクエリベースで高速に可視化。

SNSコネクタ

Instagram / X / Facebook のデータをサードパーティコネクタ経由で取得。

CSV / スプレッドシート

ローカルファイルのアップロードにも対応。一時的な分析に便利。

データ混合(Blending)

複数データソースをキーで結合。広告費と問い合わせ数を統合したCPA分析が可能。

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コネクタ設定手順

STEP BY STEP
1

Looker Studioを開く

lookerstudio.google.com にアクセスし、「空のレポート」を作成します。

2

データソースを追加

「データを追加」ボタンから、接続したいコネクタ(例: Google Sheets)を選択します。

3

シート/テーブルを選択

対象のスプレッドシートとシート名を指定し、「追加」をクリックします。

4

フィールドを確認

自動認識されたフィールド(列)のデータ型(テキスト/数値/日付)を確認・修正します。

lookerstudio.google.com / データソース追加
円グラフ: カテゴリ別売上構成比
Tip
Google Sheetsを接続する場合、ヘッダー行(1行目)が自動的にフィールド名になります。列名は分かりやすい日本語で統一しましょう。

チャートの基本

目的に合ったチャートを選び、データを正しく伝える

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スコアカード

CHART 01

単一数値の強調表示

スコアカードは、最も重要なKPIを「一つの大きな数字」で表示するコンポーネントです。ダッシュボードの上部に配置して、一目で現状を把握できるようにします。

  • 今月の売上総額、問い合わせ件数などの表示に最適
  • 前期比の増減を矢印と色で自動表示可能
  • 複数並べてKPIパネルを構成
!
スコアカードは3~5個が適切。多すぎると何が重要か分からなくなります。
12,580
月間ユーザー数
+15.2% vs 前月
3.2%
コンバージョン率
+0.8pt vs 前月
2,450
月間問い合わせ数
-3.1% vs 前月

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時系列グラフ

CHART 02

トレンドを一目で把握

折れ線グラフ・面グラフを使って、時間軸に沿ったデータの変化を可視化します。「過去3ヶ月のフォロワー推移」「日次の売上トレンド」などに最適です。

折れ線グラフ

複数指標を重ねて比較。前年同月比の重ね合わせも可能。

面グラフ

累積量の変化を視覚的に表現。積み上げ面グラフで内訳も表示。

トレンドライン

データの傾向を線形/多項式で自動描画。将来予測の参考に。

棒グラフ: 月別売上比較

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円グラフ / 棒グラフ

CHART 03

内訳比較と構成比

カテゴリ別のシェアや比較に適したチャートです。棒グラフは順位比較、円グラフは全体に対する割合の表示に使います。

円グラフの使いどころ

カテゴリが5個以下、かつ構成比を見せたい場合。多すぎると読みにくくなるため、6個以上は「その他」にまとめる。

棒グラフの使いどころ

カテゴリ間の数値差を比較。横棒グラフならラベルが長くても読みやすい。積み上げ棒で内訳も表示可能。

円グラフ: カテゴリ別売上構成比 棒グラフ: 月別売上比較

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テーブル(表)

CHART 04

詳細情報の一覧表示

テーブルは個別データの確認や、ソート・ページネーションによる探索的分析に適しています。AIが生成した要約コメントなどテキストデータの表示にも有効です。

  • 列ヘッダーのクリックでソート可能
  • ページネーションで大量データを快適に閲覧
  • 条件付き書式でセルをハイライト(ヒートマップ風)
  • 棒グラフを列内に埋め込んでミニチャート表示
商品名 売上 前月比 評価
商品A 1,250,000 +12.3% 好調
商品B 980,000 +5.1% 安定
商品C 450,000 -8.7% 要注意
商品D 320,000 +1.2% 横ばい

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チャート選択ガイド

GUIDE

目的に合ったチャートを選ぶことで、データが正しく伝わります。

目的 推奨チャート 使用例
単一KPIの強調 スコアカード 今月の売上総額、コンバージョン率
時間変化の把握 折れ線グラフ / 面グラフ 日次売上推移、月間PV数の変化
構成比の表示 円グラフ / ドーナツ チャネル別流入比率、カテゴリ別売上
カテゴリ間の比較 棒グラフ 営業担当者別成績、地域別売上
詳細データの一覧 テーブル 商品別詳細、AI分析コメント一覧
地理的分布 地図(ジオマップ) 都道府県別アクセス、拠点別売上
2軸の相関 散布図 広告費 vs コンバージョン数の関係性

インタラクティブ機能

フィルタ・計算フィールド・デザインで分析力を高める

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フィルタ設計

FILTER

ユーザーが「自ら分析できる」仕組み

期間指定フィルタ

「先週」「今四半期」「カスタム日付」の比較を自在に切り替え。前年同期比もワンクリック。

カテゴリ選択

ドロップダウンで特定の商品・担当者・地域だけに絞り込み。全チャートが連動して再計算。

ドリルダウン

「関東」をクリック → 「東京/神奈川/千葉」の内訳に展開。階層的にデータを深掘り可能。

フィルタ付きダッシュボードのキャプチャ
Pro
レポート上部に期間フィルタ + カテゴリフィルタをセットで配置するのが定石。閲覧者のITリテラシーに合わせた設計を心がけましょう。

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計算フィールド

CALCULATE

独自指標を作成する

元データにはない、ビジネス特有の指標をLooker Studio側で計算させます。SQLライクな関数が使用可能です。

計算フィールド // 利益率の計算
(Revenue - Cost) / Revenue

// AI要約のキーワード判定
CASE
  WHEN REGEXP_CONTAINS(Summary, '不満|クレーム')
  THEN '要対応'
  ELSE '良好'
END

よく使う関数

関数用途
CASE WHEN条件分岐でカテゴリ分類
REGEXP_CONTAINS正規表現でテキスト検索
DATE_DIFF日付の差分計算
CONCAT文字列の結合
IF / IIF簡易条件分岐
Goal
データを「見る」だけでなく、Looker Studio側で「判断」に近い処理まで完結させることが可能です。

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配色とフォントのプロ技

DESIGN

プロフェッショナルなダッシュボード設計

  • 一貫したテーマカラー — 企業ブランドカラーをメインに据え、2~3色に絞る
  • 余白の確保 — 情報を詰め込みすぎない。1画面に3~5指標まで
  • 大きなKPI表示 — 最重要数字は一目で分かるサイズに
  • ロゴ配置 — 右上に会社ロゴを置いて公式感を演出

NG例

虹色のようにカラフルすぎる / フォントサイズがバラバラ / キャプション(説明文)がない

良いダッシュボード例(統一カラー、余白あり) 悪いダッシュボード例(カラフルすぎる)

自動化と活用

配信スケジュール・AI連携・異常検知で運用を効率化

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配信スケジュール設定

AUTOMATE

手動レポートを撲滅する

ダッシュボードを見に来てもらうのを待つのではなく、こちらから「押し届ける」設定です。

CAL
配信日時指定
PDF
PDF自動生成
MAIL
メール配信
ROI
「レポート作成」という仕事がこの世から消える瞬間です。会議開始前に全員が同じデータを把握済み。
1

共有メニューを開く

レポート右上の「共有」ボタンから「メール配信をスケジュール」を選択。

2

配信頻度を設定

「毎週月曜 AM8:00」など、繰り返し頻度と時刻を指定します。

3

宛先を追加

役員、マネージャー、外部クライアントのメールアドレスを登録。

4

PDF添付で自動送信

指定時刻にPDF化されたレポートが自動的にメールで届きます。

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AI感情分析ダッシュボード事例

CASE STUDY

顧客の「声」を可視化する

カスタマーレビューをAIが「ポジティブ・ネガティブ・中立」に5段階スコアリングし、Looker Studioに反映します。

構成要素

  • 感情スコアの時系列推移グラフ
  • 商品別ネガティブ件数ヒートマップ
  • AIが要約した「具体的な不満点」テーブル
  • 週次の感情傾向サマリーカード
!
GASでGemini APIを呼び出し、レビューテキストの感情スコアを自動算出 → Sheetsに書き込み → Looker Studioに自動反映
感情分析ダッシュボードのサンプル

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異常検知 + 即時通知

ALERT

ダッシュボードを「定点観測」するだけでなく、異常発生時にAIが自動で警報を出す仕組みを構築します。

DATA
シートの数値が
閾値を突破
GAS
GASがAIに
緊急性を判定
!
Slack/Chatworkに
警報通知

GASトリガー設定例

時間ベースのトリガーを15分間隔で設定 → シートの特定セルを監視 → 閾値超過時にGemini APIで状況分析 → Webhook経由でSlackに通知

活用シナリオ

コンバージョン率が前日比20%以上低下 / 広告費が予算の80%を超過 / ネガティブレビューが急増した場合に即座にアラート

Key
ダッシュボードは「定点観測」、通知は「緊急対応」。この両輪が揃って、真のデータドリブン経営が完成します。

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権限管理とガバナンス

SECURITY

情報漏えいリスク

「リンクを知っている全員」で公開すると、競合他社にKPIが筒抜けになります。共有設定は必ず確認してください。

推奨される共有設定

  • ドメイン制限 — 社内アカウント(@company.co.jp)のみに限定
  • フィルタ権限 — 営業担当には自分の担当地域のデータのみ表示
  • 編集権限の最小化 — 基本は「閲覧のみ」、編集は管理者に限定
  • データソース認証 — 「閲覧者の認証情報」で各自のアクセス権を尊重

レポートの共有レベル

レベル対象
特定のユーザー個別メールアドレスで招待
ドメイン内組織のGoogleアカウントのみ
リンクを知っている全員URLで誰でもアクセス可
一般公開検索エンジンにもインデックス
!
外部クライアントへの共有は「特定のユーザー」で招待し、定期的にアクセス権を棚卸ししましょう。

ハンズオン

実際にダッシュボードを構築してみよう

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ハンズオン 1: Sheetsからダッシュボード作成

HANDS-ON
1

Looker Studioにアクセス

lookerstudio.google.com を開き、「空のレポート」を新規作成します。

2

サンプルシートを接続

「データを追加」→ Google Sheets → 講師が共有したサンプルデータシートを選択。

3

スコアカードを配置

「グラフを追加」→ スコアカード → 指標に「売上合計」をドラッグ&ドロップ。

4

時系列グラフを追加

折れ線グラフを追加し、ディメンションに「日付」、指標に「売上」を設定。

ハンズオン画面(スコアカード + 時系列グラフ)
10m
所要時間: 約10分。まずはシンプルなKPIパネルと推移グラフの2つだけで始めましょう。

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ハンズオン 2: フィルタとチャートの追加

HANDS-ON
1

期間フィルタを追加

「コントロールを追加」→「期間設定」をレポート上部に配置。デフォルト期間を「過去30日間」に。

2

カテゴリフィルタを追加

「プルダウンリスト」を追加し、コントロールフィールドに「商品カテゴリ」を設定。

3

円グラフで構成比を表示

円グラフを追加し、ディメンション「カテゴリ」、指標「売上」で構成比を可視化。

4

フィルタの動作確認

フィルタを操作して、全チャートが連動して更新されることを確認しましょう。

フィルタ付きダッシュボード完成形
!
フィルタが他のチャートに適用されない場合は、「グループ」設定を確認してください。同一グループ内のコンポーネントのみ連動します。

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ハンズオン 3: 配信スケジュール設定

HANDS-ON
1

共有ボタンをクリック

レポート右上の「共有」ボタンを開きます。

2

「メール配信をスケジュール」を選択

メニューから配信スケジュール設定画面を開きます。

3

配信設定を入力

宛先メールアドレス、件名、配信頻度(例: 毎週月曜 8:00)、レポートのページ範囲を設定。

4

テスト送信で確認

「今すぐ送信」でテストメールを送り、PDF形式で正しく表示されるか確認します。

配信スケジュール設定画面

配信のベストプラクティス

  • 月曜 AM8:00: 先週の成果サマリー
  • 月初 AM9:00: 前月のKPIレビュー
  • 件名に期間を含める: 「週次レポート 3/24-3/30」

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データ可視化チェックリスト

SUMMARY

Looker Studio 導入の確認事項

  • データソースとの常時接続は維持されているか
  • 最も重要なKPI(北極星指標)が一番大きく表示されているか
  • 閲覧者のITリテラシーに合わせたフィルタ設計がなされているか
  • 定期的なレポート自動送信設定は完了したか
  • 情報の閲覧権限(ガバナンス)は適切に設定されているか
  • 配色は2~3色に統一され、プロフェッショナルな見た目か
  • 異常検知の通知設定は整備されているか

「見えないものは、管理できない。」ダッシュボードを創ることは、組織に「目」を与える崇高な仕事です。

学んだこと

6
チャートの種類
3
ハンズオン
0秒
自動レポート

セクション12 完了

データ可視化の基礎からダッシュボード構築まで学びました。

次へ → セクション13: AIリサーチとブラウザツール活用
学習項目
9
ハンズオン
3
所要時間
60分
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