学んだ技術をすべて組み合わせて — 自社の業務課題を解決する
SECTION 22 — 統合演習
業務の自動化は「入力 → 処理 → 出力 → フィードバック」のサイクルで考える
INPUTの例
メール受信 / フォーム送信 / スプレッドシート更新 / Webhook
PROCESSの例
Gemini で分類・要約 / データ変換 / 条件分岐 / 承認フロー
OUTPUTの例
チャット通知 / レポート生成 / スプレッドシート書込み / メール送信
FEEDBACKの例
Looker Studio で可視化 / ログ分析 / プロンプト改善 / ナレッジ更新
SECTION 22 — 統合演習
SECTION 22 — 統合演習
同じ手順を何度も行う作業。条件が固定されており、ルール化できるもの
件数が多く、人手では時間がかかる作業。バリエーションが多いが処理パターンは同じ
ある程度パターン化された判断。最終決定は人間が行うが、AIが候補を絞れる
実際の業務に即した4つのワークフローパターン
SECTION 22 — 設計パターン
新着メールを検知し、件名・本文・差出人を自動抽出
日付・顧客名・注文内容・金額をスプレッドシートに自動転記
注文内容をAIが分類し、緊急度・担当部署・特記事項を付与
受注件数・売上推移・顧客別ランキングをリアルタイム可視化
SECTION 22 — 設計パターン
SECTION 22 — 設計パターン
毎朝7時にスクリプトが起動し、指定サイトから情報を収集(UrlFetchApp)
収集したニュースをAIが3行要約し、重要度・カテゴリを自動付与
要約データをスプレッドシートに保存。Looker Studioで一覧ダッシュボード表示
重要度「高」と判定されたニュースのみリアルタイムで担当者に通知
SECTION 22 — 設計パターン
| 方法 | 難易度 | カスタム性 | 推奨場面 |
|---|---|---|---|
| NotebookLM | 低 | 中 | 即日利用・少人数 |
| Vertex AI | 高 | 最高 | 大規模・高精度要求 |
SECTION 22 — 設計パターン
入力・収集
制御・自動化
AI処理
保存・管理
出力・通知
チームで自社の業務課題にAIを適用するプランを作ろう
SECTION 22 — グループワーク
やること
Jamboard または Google Slides の付箋機能を使って、自部署の「手間がかかる作業」を書き出す
「毎週〇〇に時間を取られる」「毎回調べなければならない」ことを1枚1件で書く
似たものをまとめ、「繰り返し」「大量処理」「判断支援」の3列に整理
影響度(削減できる時間)× 実現難易度でスコアリングし、取り組む課題を3つ選ぶ
SECTION 22 — グループワーク
高効果・低難易度
今すぐ着手すべき「クイックウィン」
高効果・高難易度
計画的に取り組む「戦略課題」
低効果・低難易度
余力があれば対応「補完課題」
低効果・高難易度
今は見送る「課題候補」
WS1のTOP3を「削減時間(効果)」と「実装工数(難易度)」で1〜5点評価
スコアをもとに4象限のどこに当たるかをグループで合意
高効果・低難易度の課題を1つ選び、WS3でワークフロー図を描く
SECTION 22 — グループワーク
スライドの図形機能を使ってワークフロー図を作成。図形の色は役割別に統一する
青: 入力 / 黄: 処理(AI) / 緑: 出力 / 赤: 例外処理
例: 「Gmail受信 → GAS処理 → Gemini分類 → Sheets記録 → Chat通知」
AIが判断できない場合の「人間へのエスカレーション」パスを必ず入れる
「週〇時間削減」「自動処理率〇%」など、成功を測定する指標を1〜2つ決める
SECTION 22 — グループワーク
最初のMVPは「動けば合格」。完璧を求めて3ヶ月かけるより、1週間で動くものを作り、3ヶ月で改善する方が組織の学習速度が圧倒的に上がる
SECTION 22 — グループワーク
選んだ課題(30秒): どの業務のどんな課題か
ワークフロー図(2分): 設計したフローを説明
期待効果(1分): 削減時間・改善指標
懸念点・質問(1.5分): 実装で不安な点
プランを現実の成果に変えるための実践ガイド
SECTION 22 — 実装ガイド
目標: 「とりあえず動く」ものを1〜2週間で作る。完璧な精度より「コンセプトの検証」を優先する
目標: 少人数(3〜5名)に2週間使ってもらい、問題点・改善点を洗い出す。ログを確認して精度を測定
目標: 未回答・誤回答を修正。プロンプトをチューニングし、精度を安定させる
目標: 全部署・全社への展開。運用引き継ぎ・効果測定レポートを作成
SECTION 22 — 実装ガイド
| モデル | 入力(1M token) | 月100件/日換算 |
|---|---|---|
| gemini-2.0-flash | $0.075 | 約200円/月 |
| gemini-2.5-flash | $0.15 | 約400円/月 |
| gemini-2.5-pro | $1.25 | 約3,000円/月 |
※ 1回の問い合わせ約1,000トークンで計算。無料枠(毎日のリセット)内に収まる場合もある
| フェーズ | 作業内容 | 工数目安 |
|---|---|---|
| 設計 | ナレッジ収集・構造設計 | 4〜8時間 |
| MVP開発 | GASコーディング・テスト | 8〜16時間 |
| 改善 | プロンプト調整・ログ分析 | 2〜4時間/月 |
| 運用 | ナレッジ更新・監視 | 1〜2時間/月 |
SECTION 22 — 実装ガイド
要件定義書作成: 何を自動化するか、どのデータを使うかを文書化
情シス・法務レビュー: APIキー管理・データ取り扱いの確認
上長承認: 予算・リソース・リスクの承認
パイロット承認: 小規模展開の許可と評価基準の合意
AI利用ポリシーの整備
社内でAIに入力してよい情報・NGな情報を明文化する
Gemini のデータ利用規約
送信したデータがモデル学習に使われないか確認(Workspace版は使われない)
GDPR / 個人情報保護法
個人情報を含むデータ処理は法的根拠と保護措置が必要
SECTION 22 — 統合演習
基盤(S1〜S10)
AI基礎・プロンプト・GAS・Gemini連携
自動化(S11〜S15)
Gmail・Sheets・Looker Studio・スクレイピング
AIシステム(S16〜S20)
Vertex AI・RAG・チャットボット構築
統合(S21)
ワークフロー設計・実装・ガバナンス
技術は手段であり、目的は「業務の課題解決」。As-Is を分析し、AI適用ポイントを特定し、MVPで検証してから展開する。このサイクルを繰り返すことで、組織全体のAI活用能力が着実に高まっていく
Google AI 研修プログラム 全セクション修了